341の詩

息をしている人と
生きている人と
2006.7.22

342の詩

理由も無く複雑な感情が溢れてきたとき、
その何かを言葉で表現したいと強く欲する。
慌しく姿を変えていく周囲の景色に触れたとき、
その中心にポツンと立つ”私”を自覚する。
僅かに与えられた時間を両手に抱え、
一歩踏み出す度、降り注ぐ現実に戸惑いを覚える。
指の隙間からこぼれ落ちる時(とき)は、
希望、落胆、寛容、自惚れ、嫉妬、怒り、
憎しみ、競争、忍耐、貪欲、規律、怠惰、
自信、理性、勇気、野心の色に染められ、
混沌と秩序の狭間に吸い込まれていく。
「あの日、あの時、隣を併走する一つの歩みに対してさえ、
何もしてあげることができなかった」
今は、人生の目的など立派な標語はいらない。
ただ成し遂げたい、と思う。
今は、生きる意味など知らない。
ただ形にしたい、と願う。
2006.9.3

343の詩

人は、意見する。
巧妙に、周囲を巻き込み、意見する。
いくつかの、事象をごちゃまぜ、意見する。
無知を露呈し、もっともらしく、意見する。
無意識下で、自己正当化し、意見する。
その一言が、裸にすることを知らず、
人は、意見する。
2006.10.5

344の詩

何かにしがみつけばつく程、
浅はかになる、醜くなる、厚かましくもなる。
2006.11.02

345の詩

ウォーキングシグナルが青だから、
歩み始めるのではない。
ウォーキングシグナルが赤だから、
立ち止まるのではない。
2006.11.10

346の詩

静かに奏でる壮大な旋律の片隅で、
偶然を重ねた必然に出逢う。
ドラマを越えたリアルに戸惑いながら、
互いの存在をスクリーン(瞳)に映し出す。
そこでは小さな奇跡が、
微笑ましく演じられていた。
2006.11.26

347の詩

僕は、絶望していなかった。
ぐちゃぐちゃになって、発狂してしまいそうな夜も、
僕は、絶望していなかった。
現実に背を向け、あなたの面影に溺れていた夜も、
僕は、絶望していなかった。
そして、
今日も僕は、希望に満ち溢れている。
2006.11.26

348の詩

壁にぶつかるたびに振り返る
細く長く険しい道のりを
壁をよじ登るたびに途方にくれる
細く長く険しい道のりに
いつだったか
君に強く手を引かれていたのは、、、
今、背中を押すもの、
そこに、美しさは見当たらない
悔しさ、悲しさ、切なさが僕を鼓舞する
正しいと信じていたことが、
実はそう正しいものではなかった
正しいと歩んできた道が、
実はそう正しいものではなかった
でも、だからって、
決して過ちというわけでもなかったと思う
いつだったか
君に強く手を引かれていたのは、、、
今、背中を押すもの、
そこに、美しさは見当たらない
2006.12.06

349の詩

憂鬱な日々が続いている。
目が覚めて、机に向かい、心のうやむやを払いのける日々。
焦燥感、達成感、虚無感を繰り返す日々。
これが欲しい、あれがしたい、と欲望を掻き立てる日々。
正は善で、偽は悪と、
無責任な正義感を抱いていた日々が懐かしい。
行かなければ、見えないと知っている。
望まなければ、感動はないと知っている。
その過程で、悩み戸惑うことを知っている。
2007.01.03

350の詩

星が軌道を描いている
群青のキャンバスへ 美しい音色を響かせながら
星が軌道を描いている
新緑のキャンバスへ 心地よい芳香を漂せながら
星が軌道を描いている
真紅のキャンバスへ 力強い福音を刻みながら
無力 無意味 無価値 につまずいたなら
静けさに包まれた夜空を見上げ深呼吸してみよう
星が軌道を描いている
漆黒のキャンバスへ 希望の光をほとばしりながら
2007.01.07

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